～2023年6月のお菓子～
ヴィヴ　ニュアージュ
Vive nuage

爽やかなオレンジ風味のバヴァロワの中には、カシスとブラックベリーのジュレ。
底に敷いたクランブルが食感のアクセントとなっています。

◆赤桃◆

　「バヴァロワ（bavarois）」は、基本配合としてアングレーズソースに生クリーム、ゼラチンを合わせて冷やし固めたもので、ムースと比べて、素材の味や香り、食感をしっかりと感じることができます。これからの季節、旬のフルーツのバヴァロワが清涼感を与えてくれますね！
　バヴァロワはフランス語で「バイエルンの」という意味で（バイエルンはラテン語でバヴァリアBavaria）、その起源は、バイエルンの貴族のために作られた、または名物のバヴァロワーズという飲み物をベースに1815年にアントナン・カレームが作り上げた、など諸説あります。
　ドイツ南部に19世紀初めから1918年まで存在したバイエルン王国。第４代国王ルートヴィヒ２世は、ロマンチック街道のハイライトであるノイシュヴァンシュタイン城のほか、ルイ14世に憧れてベルサイユ宮殿を模したヘレンキームゼー城、リンダーホーフ城と豪奢な城の建設に力を入れました。その悲劇的生涯は、ルキノ・ヴィスコンティ監督の1972年の映画『ルートヴィヒ』に鮮烈に描かれています。その６年前の1966年に書かれた澁澤龍彦の『バヴァリアの狂王』もぜひご一読あれ。＊河出文庫『異端の肖像』に収録

季節、お店によって、お取扱いの無いものもございます。あらかじめご了承下さいませ。